抹茶は、茶葉を非常に細かく粉砕したものなので、飲み物として飲んでも茶葉を食べることになります。つまり、抹茶を飲むだけで、茶葉に含まれている栄養を取ることができるのです。
Makuakeプロジェクト本文「詳細」には、抹茶と他の飲み物の栄養成分の比較を図表にしました。そこに示されているように、抹茶には、ビタミンや葉酸など、緑黄色野菜に多い栄養成分がたくさん含まれていることがわかります。今回は、その中で葉酸、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンK 、パントテン酸について取り上げます。
これらの栄養成分は、下表のような働きをしています注1)。健康を維持するには、これらが欠乏しないようにすることが必要です。
栄養成分名 | 主な作用 | 欠乏症状 |
葉酸 (水溶性) | ビタミンB群の一種で、補助素として代謝に関与し、赤血球の生産を助ける。体の生育に必要で、胎児(妊婦)にとって特に重要。 | 貧血、胎児の神経管閉塞症、無脳症 |
ビタミンB (水溶性) | ビタミンB1は、糖質代謝に不可欠。ビタミンB2は、ほとんどの栄養素の代謝に関与。ビタミンB6は、免疫機能維持、脂質代謝、皮膚抵抗力増進等。ビタミンB12は、アミノ酸・脂質の代謝に関与し、骨髄で正常な赤血球を作る補助酵素である。 | 口角炎、舌炎 皮膚炎 悪性貧血、神経障害等 |
ビタミン C (水溶性) | 抗酸化作用がある。骨や腱などの結合たんぱく質であるコラーゲン合成に必須。日焼けを防ぎ、抵抗力を強める。 | 壊血病、貧血、筋肉減少、心臓障害等 |
ビタミンK (脂溶性) | 止血、血液凝固作用。丈夫な骨づくりに不可欠。動脈の石灰化を抑制する。 | 血液凝固低下、骨粗鬆症 |
パントテン酸(水溶性) | 糖質・脂質代謝で重要な役割を果たす。体内の多くの酵素反応に関与している。 | 疲れやすい、食欲不振、便秘、不眠、動悸 |
通常、ビタミン類は、野菜に多く含まれているので、生活習慣病予防のために野菜をたくさん食べることが推奨されています。それに必要な量を満たすには、成人では1日あたり350gの野菜を食べることが目標とされています。けれども、1日350gの野菜を毎日食べられるでしょうか。
ところが、抹茶は、1gあたりのビタミン類等の含有量が野菜よりも多く、少ない量でも必要な栄養素を取ることができます。次に紹介する研究は「食品標準成分表(七訂)」から抹茶と野菜のビタミン類のデータを調べ、抹茶1gあたりの栄養成分を野菜で取るには、どれくらいの量が必要かを示しています注2)。
その結果、抹茶1gに含まれる葉酸を他の野菜で取るには、ニンジンなら57g、トマトは55g、青ピーマン46gを食べなければなりません。また、抹茶1g分のビタミンCを取るには、ニンジンなら10g、トマトは4g、青ピーマン1g、レタスなら12gが必要です。またビタミンKについては、抹茶1gに対し、ニンジンは171g、トマトは725g、青ピーマンは145gです。パントテン酸は、抹茶1gに匹敵するのが、ニンジン10g、トマト22g、青ピーマン12gです。ビタミンB については、その種類と野菜によって差があります。いずれも抹茶より量が多く、少なくとも5g以上食べなければなりません。つまり、抹茶のほうが少ない量で栄養を取れるのです。この論文では、ビタミン類を補うために抹茶を摂取することは、栄養面で有効だと結論づけています。
通常の粉末抹茶は、抹茶茶碗でお湯に溶いて薄茶でいただく場合は2g程度ですが、お湯の量も少ないので、抹茶の量も少なくなります。カップに抹茶と豆乳や牛乳を入れてラテにすれば、もっと多くの抹茶を飲むことができます。そうすると、野菜よりも少ない量で多くの栄養成分を取れることになります。
しかしながら、これまでの抹茶粉末は、お料理やお菓子に使うと、ダマができ、混ぜにくく、キッチンが汚れるので、使うのがおっくうになりがちでした。けれども、OMGTのBEYOND MATCHAは、粉をふるう必要もなく、溶けやすいので、簡単に抹茶ラテが作れます。そうすると、多くの栄養をとることができ、生活習慣病予防になります。
また、お米にBEYOND MATCHAを入れると、白米のビタミン不足を補うことができます。健康志向のために、私は胚芽米か5分づき米にし、お米は軽く洗う程度で研ぎません。そのほうが、ぬかの栄養が残るからです。米ぬかには、脳機能改善や高血圧改善、便秘・肌荒れ改善などに効果的な栄養素が含まれています。お米を炊く前に、OMGTのBEYOND MATCHAを少し入れるだけで、ぬかのにおいも気にならず、緑色のご飯ができあがります。皆様、一度、お試しください。
注1)厚生労働省「e-ヘルスネット」「健康長寿ネット」「日本人の食事摂取基準」「特定保健指導の実践定期指導実施者育成プログラム」、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」等参照。
注2)野村幸子他(2016)「茶と野菜の栄養成分の比較」『茶業研究報告』121。
OMGT 代表社員 大塩まゆみ 記