コラム

野菜を超える抹茶の栄養

 抹茶は、従来、「嗜好品とされてきました。「嗜好品」とは、「栄養のためではなく、味わうことを目的に取る飲食物」と辞書は、説明しています注1)。けれども、抹茶は、細かく粉砕した茶葉を丸ごと食べるので、“栄養のため”にとる野菜と同じです。それを実証するために、昨年公表された「日本食品標準成分表2020年版(八訂)全体版」(文部科学省HP参照)を使って、主たる野菜と主な栄養成分の比較をしてみました。

 その結果、図1に示したとおり、抹茶の栄養価は群を抜いて高く、グラフを作成した自分自身が、アッと驚くほどでした。「これは間違いではないか」と何度も資料の数字を確認しました。前回調べた論文注2)でも、抹茶1gに匹敵する栄養成分を取るには、野菜のほうが量をたくさん取らなければならない、と述べられていました。とはいえ、これほどまでとは予想していませんでした。このデータでは、ニンジンは、皮つきのままの数値です。皮をむくと、もっと栄養価が下がります。

出所:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)全体版」より筆者作成 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html(2021-03-04).

これでは、抹茶だけ食べていればいいのではないか、何のために野菜を食べるのだろう、という疑問が生じ、食物繊維ならば野菜のほうが多いのではないか、と食物繊維も追加してグラフを作成しました。その結果、図2のように、むしろ食物繊維も抹茶のほうが多かったのです。

今回作図したグラフは、上記資料の栄養成分30項目中の6項目だけです。ここに示されていない栄養成分もあるので、トータルな比較はできていません。とはいえ、今回、言及していないミネラルも、抹茶は多く含んでおり、野菜を超える栄養価があります。

出所:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)全体版」より筆者作成 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html(2021-03-04).

 今回の研究により、抹茶を日常的に飲食すれば、野菜不足を補え、それ以上の栄養を取れることがわかりました。

けれども、抹茶自身が、これまで日常的ではありませんでした。粉を茶筅で溶く時に、粉が散ってテーブルが汚れる、粉は溶けにくくて、お菓子や料理に混ざりにくい、加熱すると変色する。けれども、このような難点がないBEYOND MATCHAならば、手軽に抹茶を摂取できます。高温で料理しても、色が退色しないので、目と味で楽しめます。しかもオーガニックなので、安全安心。嗜好品としても、健康維持にも最適です。

注:

1)松村明編(1088)『大辞林』三省堂、その他の辞書を参照。

2)野村幸子他(2016)「茶と野菜の栄養成分の比較」『茶業研究報告』121。

OMGT 代表社員 大塩まゆみ 記

OMGTの抹茶ペーストBEYONDMATCHAは宇治で有機栽培された茶葉だけを使い特許を取得した独自の製法でペースト状にしました

#宇治抹茶ペーストで野菜不足が補える

 抹茶は、茶葉を非常に細かく粉砕したものなので、飲み物として飲んでも茶葉を食べることになります。つまり、抹茶を飲むだけで、茶葉に含まれている栄養を取ることができるのです。 

 Makuakeプロジェクト本文「詳細」には、抹茶と他の飲み物の栄養成分の比較を図表にしました。そこに示されているように、抹茶には、ビタミンや葉酸など、緑黄色野菜に多い栄養成分がたくさん含まれていることがわかります。今回は、その中で葉酸、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンK 、パントテン酸について取り上げます。

 これらの栄養成分は、下表のような働きをしています注1)。健康を維持するには、これらが欠乏しないようにすることが必要です。

栄養成分名主な作用欠乏症状
葉酸 (水溶性)ビタミンB群の一種で、補助素として代謝に関与し、赤血球の生産を助ける。体の生育に必要で、胎児(妊婦)にとって特に重要。貧血、胎児の神経管閉塞症、無脳症
ビタミンB (水溶性)ビタミンBは、糖質代謝に不可欠。ビタミンBは、ほとんどの栄養素の代謝に関与。ビタミンB6は、免疫機能維持、脂質代謝、皮膚抵抗力増進等。ビタミンB12は、アミノ酸・脂質の代謝に関与し、骨髄で正常な赤血球を作る補助酵素である。口角炎、舌炎 皮膚炎 悪性貧血、神経障害等
ビタミン C (水溶性)抗酸化作用がある。骨や腱などの結合たんぱく質であるコラーゲン合成に必須。日焼けを防ぎ、抵抗力を強める。壊血病、貧血、筋肉減少、心臓障害等
ビタミンK (脂溶性)止血、血液凝固作用。丈夫な骨づくりに不可欠。動脈の石灰化を抑制する。血液凝固低下、骨粗鬆症
パントテン酸(水溶性)糖質・脂質代謝で重要な役割を果たす。体内の多くの酵素反応に関与している。疲れやすい、食欲不振、便秘、不眠、動悸

 通常、ビタミン類は、野菜に多く含まれているので、生活習慣病予防のために野菜をたくさん食べることが推奨されています。それに必要な量を満たすには、成人では1日あたり350gの野菜を食べることが目標とされています。けれども、1日350gの野菜を毎日食べられるでしょうか。

 ところが、抹茶は、1gあたりのビタミン類等の含有量が野菜よりも多く、少ない量でも必要な栄養素を取ることができます。次に紹介する研究は「食品標準成分表(七訂)」から抹茶と野菜のビタミン類のデータを調べ、抹茶1gあたりの栄養成分を野菜で取るには、どれくらいの量が必要かを示しています注2)

 その結果、抹茶1gに含まれる葉酸を他の野菜で取るには、ニンジンなら57g、トマトは55g、青ピーマン46gを食べなければなりません。また、抹茶1g分のビタミンCを取るには、ニンジンなら10g、トマトは4g、青ピーマン1g、レタスなら12gが必要です。またビタミンKについては、抹茶1gに対し、ニンジンは171g、トマトは725g、青ピーマンは145gです。パントテン酸は、抹茶1gに匹敵するのが、ニンジン10g、トマト22g、青ピーマン12gです。ビタミンB については、その種類と野菜によって差があります。いずれも抹茶より量が多く、少なくとも5g以上食べなければなりません。つまり、抹茶のほうが少ない量で栄養を取れるのです。この論文では、ビタミン類を補うために抹茶を摂取することは、栄養面で有効だと結論づけています。

通常の粉末抹茶は、抹茶茶碗でお湯に溶いて薄茶でいただく場合は2g程度ですが、お湯の量も少ないので、抹茶の量も少なくなります。カップに抹茶と豆乳や牛乳を入れてラテにすれば、もっと多くの抹茶を飲むことができます。そうすると、野菜よりも少ない量で多くの栄養成分を取れることになります。

 しかしながら、これまでの抹茶粉末は、お料理やお菓子に使うと、ダマができ、混ぜにくく、キッチンが汚れるので、使うのがおっくうになりがちでした。けれども、OMGTのBEYOND MATCHAは、粉をふるう必要もなく、溶けやすいので、簡単に抹茶ラテが作れます。そうすると、多くの栄養をとることができ、生活習慣病予防になります。

 また、お米にBEYOND MATCHAを入れると、白米のビタミン不足を補うことができます。健康志向のために、私は胚芽米か5分づき米にし、お米は軽く洗う程度で研ぎません。そのほうが、ぬかの栄養が残るからです。米ぬかには、脳機能改善や高血圧改善、便秘・肌荒れ改善などに効果的な栄養素が含まれています。お米を炊く前に、OMGTのBEYOND MATCHAを少し入れるだけで、ぬかのにおいも気にならず、緑色のご飯ができあがります。皆様、一度、お試しください。

注1)厚生労働省「e-ヘルスネット」「健康長寿ネット」「日本人の食事摂取基準」「特定保健指導の実践定期指導実施者育成プログラム」、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」等参照。

注2)野村幸子他(2016)「茶と野菜の栄養成分の比較」『茶業研究報告』121。 

OMGT 代表社員 大塩まゆみ 記

#抹茶には糖質吸収抑制効果がある

私は、栄養のことを調べるのが好きで、若い時に通信教育で栄養学を学びました。今でも、買い物をする時には、商品の栄養成分表をまじまじと眺めて、カロリーや栄養成分などを確認して品定めをします。

 菓子パンやお菓子など糖質が多く含まれる食品は、食べすぎによる肥満や血糖値の上昇、ひいては糖尿病が気になります。でも、甘いもの好きな私は、糖質を断つことができません。できれば甘いものを食べてもそれを吸収しない方法があれば、と願っていました。ところが、それが、「ないものねだり」ではないことがわかりました。次の研究論文に、“抹茶”がその役割を果たしていることが明らかにされているのです。そこで、抹茶入りパンを食べることによる食後血糖値の上昇抑制効果を調べた研究を簡潔にご紹介させていただきます。

 この調査研究では、抹茶入りパンを食べるグループと食べないグループに分けて、食後の血糖値を計測しました。その結果、抹茶入りパンを食べたグループのほうが、食後の血糖値は明らかに低い値を示しました。小麦粉・砂糖等の炭水化物が30.5gのパンに抹茶を0.75g配合することで、血糖値の上昇が抑制できるという結果が得られました。つまり、抹茶には、糖質の吸収を抑える効果があると考えられます。

 糖質の吸収を抑制する特定保健用食品として、難消化性デキストリンが用いられることがあります。が、抹茶の場合、難消化性デキストリンの10分の1の量で効果が得られ、さらに入手しやすいので、食品開発に応用できると、この研究では結論づけられています。

*中村衣里ら「抹茶含有菓子パンの摂取が健常人の食後血糖値に与える影響」『日本食品化学学会誌』vol.19(2)、2012。

 とはいうものの、これまで抹茶パンや抹茶菓子を作りたいけれど、抹茶の粉末を溶くのが面倒で、ついおっくうになりがちでした。でも、OMGT BEYOND MATCHAを使えば、そのような手間は不要です。簡単に抹茶を混せることができます。

**尚、これまでも抹茶・緑茶に含まれるカテキン等の成分が、肥満や糖尿病・メタボ予防、血中コレステロール調整効果、血圧上昇抑制効果など、様々な疾病予防機能を有することが明らかにされています。詳しいことは、次のサイトをご覧ください。https://ujimatchapaste.jp/blogs

                                       OMGT 代表社員、大塩まゆみ